当初より施主希望は平屋建てでした。しかし、車が通常二台に加えて臨時でもう一台置けること、犬が二匹いること、を前提に必要な機能を盛り込んでいくと、ちょうどゲストルームだけが平屋に納まりません。そこで水周りを一箇所に集めてその上部をゲストルームとし、屋根は短冊を折ったように上がっていきます。結果、入れ子のような直方体のボリュームができます。そこに斜めに貫入するように、納戸を設けて変化を付けています。必要以上の天井高さは冷暖房効率上好ましくありませんが、一部を思い切った吹き抜けとすることで視覚的な広がりを持たせています。また、天井高さを抑えた部分の上部を広めのバルコニーとすることで、敷地広さに対して狭くなってしまった庭のスペースを補っています。